ばななぼーと

レンタル&中古VHSとネットラジオを愛するゆとり社会人のブログ

ゆとり世代の僕が初めて「ロッキー」を見た話

恥ずかしながら、昔、僕は人よりも映画を見てきた人間だと思いこんでいた時期がありました。

ATGのアングラ映画やトロマのB級映画なんかもひとしきり見ていたので、

映画オタクを装うことには長けていましたが、

それが単に、人が知らないものを知っているという、

虚栄心を満たすためのものだったと気づいてからは、

むやみやたらとマイナーな映画を見て、通ぶろうとするのをやめました。

 

そんなわけで、最近は見る映画の本数もかなり減りました。

月に1本見れればいい方です。

 

そんな中、先々月、

生まれて初めて「ターミネーター」を見ました。

 

偶然、WOWOWでやっていたのです。

初めて見る「ターミネーター」はとても新鮮で、面白い映画でした。

 

なんとなく、いろんな番組なんかでモノマネされていたり、

名場面をつまみ食いしていたので、

自分の中ではすっかり見た気になっていたのですが、

ちゃんと見るのは初めてでした。

 

僕は、友人の前で偉そうに映画の感想を語っていた過去を恥ずかしく思いました。

 

あんなに偉そうに「ギニーピッグ」や「獣人雪男」の話をしながら、

ターミネーター」すら見たことが無かったのです・・・

 

そして、よくよく考えてみれば、

スターウォーズ4,5,6」も「ランボー」も見たことがありませんでした。

 

そして・・・

 

「ロッキー」

 

 

も見たことが無かったのです。

 

 

なんとなく、寄せ集めの知識で見た気になっていました。

 

それにしても、一度くらいは見たことがあってもいいだろうと

言う人もいるかもしれません。

 

しかし、1990年生れの僕にとって、「ロッキー」は

生まれる14年も前の映画なのです!

 

そこから物心つくまでを考えると、

もう、公開から20年以上は余裕で経っている映画でしたし、

再放送を見る機会も無かったのです。

(ちなみに、18歳まで住んでた秋田県は民放が3局しかなく、

 映画の再放送もほとんどやっていませんでした。)

 

1990年生まれの僕にとって、

70年代から80年代にかけての名作映画はどれも

見た気になってるものばかりだったのです!

 

しかし、僕が毎週聞いているネットラジオ

BS@もてもてラジ袋のパーソナリティーの御二方が先日、

番組内で次のような名言を残しました。

 

 

 

「ロッキー見ていない人に向けて映画の話をしているつもりはないから!他の映画はいいから、とにかくロッキー見て!」

 

 

 

 

そこまで言われてしまうと、見ないわけにはいかない!と思い、

先日、ついに「ロッキー」のDVDを借りてきました。

 

(以下、ネタバレ含みます。今更感ありますが。)

 

見る前の知識としては、

主人公ロッキーがトレーニングの果てにチャンピオンになって

「エイドリアーーーーン!」と叫ぶ映画だと思っていました。

 

しかし、そんな思い込みはみごとに打ち砕かれることに。

 

まず、ロッキーが置かれている状況が異なっていました。

 

成績を残し、順序良く、チャンピオンに挑んでいく様を想像していたのですが、

実際には、ロッキーとチャンピオンであるアポロの試合は、

 

それまでヤクザの小間使いのようなつまらない仕事ばかりせざるを得なかった

ロッキーのもとにめぐってきた、「一世一代のチャンス」だったのです。

 

汗にまみれ、泥臭くも、必死になって自分を鍛える

ロッキーの姿についつい見入ってしまいました。

http://i.ytimg.com/vi/6iPFK5T_G3U/0.jpg

 

そして、エイドリアン。

なんとなく、自分の中ではパツキンボインのじゃじゃ馬USAねーちゃんだと思っていたのですが、実際には黒髪コミュ障眼鏡っ娘処女でした。

 

見る前の想像図

実際

 

しかも、眼鏡を外すと可愛い。

 

 

そして何よりも、サブキャラがいい味を出しています。

 

見る前にはロッキーとエイドリアンの名前しか出てこなかったのですが、

アポロやミッキーも個性あふれるキャラでした。

 

そしてなんと言っても、ロッキーの友人でエイドリアンの兄

ポーリーです。

 

このポーリーが本当にいい味を出しています。

 

自らの置かれた境遇を、全て他人のせいにする典型的なダメ人間!

ロッキーとエイドリアンが陰口を言っているのを聴いてしまい、

ド畜生全開になり、散々暴れた挙句、

「俺にもっと優しくしろぉ・・・」

 

なんてどうしようもないクズなんでしょう・・・

そして、そこにすかさずエイドリアンが

 

「冗ッ談じゃないわよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!?!?!?!兄さんがわたしに何をしてくれたっていうのよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおくぁwせdrftgyふじこlp!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

ポーリーのどうしようもなさが光ります。

 

そしてラストの試合。

僕はてっきり、ロッキーが勝って終わるもんだと思い込んでいましたが、

判定持込みだったんですね。しかも負けるとは・・・

 

ですが、ロッキーにとって本当に大切だったのは判定の結果ではなく、

命がけで15ラウンド戦い抜いて手に入れた、

それまでの自分自身に対する勝利であったのでしょう。

 

つくづく、「映画の見たふり」はやめようと思いました。

こういう名作映画は、あんまり有名になりすぎると、

まわりがおもしろおかしく真似したり編集したりしてしまうので、

「今更見なくてもいいだろ・・・」となりがちですが、

それは大きな間違いであるとつくづく気づかされました。

 

映画「見たふり」、ダメ、ゼッタイ!


Rocky I - Training (High Definition) - YouTube