「岩波文庫」の中でも100頁ぐらいの読みやすくておもしろい本
僕が「岩波文庫」を知ったのは、大学に入ってからでした。
読書の趣味がある人なら当然のように知ってるかと思われますが、
「岩波文庫」は岩波書店が刊行する古典的価値を持つ文学作品の文庫本です。
言うなれば、文学作品のベストオブベスト。
国語や世界史の教科書に載ってるような超名作タイトルばかりです。
では、何故僕が知らなかったのかというと、
読書量がたいしたこと無かったということも勿論ありますが、
それ以上に、田舎の弱小本屋では置いてなかったからです。
岩波文庫は返品のできない店舗側の買い取り制なので、
経済的余裕がある書店じゃないと仕入れられません。
そのため、東北の片隅に住んでいた僕の周りの田舎書店では、
当然のように置いてませんでした。
そんなわけで、なかなか触れる機会が無かったのですが、
大学に入ってから、ちょっと調子に乗って
名作文学でも読もうと張り切った時期がありました。
(全7巻で1冊600頁近い)なんかに手を出したところ、
当然のようにギブアップ。
本を読む基礎体力がない人間には到底読めるものではないということを理解し、
まずは、岩波文庫の中でも特に短い、100頁ぐらいの本から読んでいくことにしました。
そんな100頁読書をしてきた中でも、
特に面白く、読みやすかったものをいくつかあげさせていただくと・・・
Amazon.co.jp: 脂肪のかたまり (岩波文庫): ギー・ド・モーパッサン, Guy De Maupassant, 高山 鉄男: 本
モーパッサン『脂肪の塊』
全111頁。フランス自然主義作家を代表する一人、
モーパッサンの名短編小説。
人間のエゴの汚さや社会の縮図が短い物語のなかに凝縮されています。
普仏戦争の背景をwikipediaあたりで簡単に押さえておけば、すんなりと読めます。
福本伸行の漫画が好きな人は絶対好きなはずです。
Amazon.co.jp: 後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫): 内村 鑑三: 本
内村鑑三『後世への最大遺物・デンマルク国の話』
全144頁。日本を代表するキリスト教思想家内村鑑三の講演集。
「人間は後の世に何を残していけるのか」という
人生の根本的な問いについて考えさせられる一冊。
岩波の青色(思想系)のなかでも特に読みやすいものだと思います。
Amazon.co.jp: 竹取物語 (岩波文庫): 阪倉 篤義: 本
『竹取物語』
全94頁。言わずと知れたかぐや姫の物語。
日本の古典を改めてじっくりと読み返してみる第一歩として、
ちょうどいい一冊だと思います。
国語の教科書なんかにも、だいたい途中までしか載っていないので。
以上、3点をおススメさせていただきましたが、
僕は所詮、最近読書体力がちょっと付き始めた程度の人間なので、
逆に、皆さんのオススメも教えていただきたいところです。