『ガンヘッド』を見に行ったはずが・・・@京都みなみ会館
いつも聞いているネットラジオ、
「BS@もてもてラジ袋」で紹介されていた
『ガンヘッド』という1989年の日本映画が気になり、
こりゃあさっそくレンタルして見てみよう!と思ったのですが・・・
レンタルが無い!
TSUTAYAアプリで出てくるのはVHSのみ。
もちろん、このご時世、扱っている店はほとんどありません。
一応、セル版は販売されているのですが、
さすがに購入までは踏み切れないなぁと思っていたところ・・・
今週の土日(4/25-26)
京都みなみ会館でまさかの再上映!!
なんというタイミング!
しかも、関西での再上映は今回が初めてとのこと。
運命的なものを感じ、これはもう行くしかないなと思いました。
そんなわけで、勢い余って上映2時間半ほど前に着いてしまいました。
とりあえず、チケットを買って、喫茶で休もうと思ったのですが、
二時間半前なのに整理券番号は12番。
こりゃあ混むかもしれないなぁ~なんて思っていたら、
入場開始する頃にはほぼ満席に近い人数が集まっていました。
開場の挨拶の際、みなみ会館の館長が挨拶されたのですが、
こんなナメクジ系映画男子が集う場を仕切る館長なんだから、
そりゃあ、もう、絵にかいたようなそういう人だと思ってたら、
豊崎愛生似の若い女性の方でこれまたびっくり。
そんなわけで上映が始まったのですが、
実は、今回の上映は「川北紘一」特撮技術監督特集の3本立てということで、
目当ての『ガンヘッド』の前に2本上映がありました。
1本目
「FUHITO 不比等」
ドール+特撮+和ファンタジーな10分ほどのショートフィルム。
というよりも、テレビ番組の企画段階のパイロット版みたいですね。
テレビ作品として実現はしなかったみたいですが、
結構好きでした。むしろ、今やったらウケるのでは?
2本目
これがまた、伏兵でした。
まったく期待してなかったのですが、けっこう面白かったです。
映画ではなく、1980年4月17日に木曜ゴールデンドラマで放送された
長編テレビドラマなんですが、特撮シーンがかなり見ごたえがあります。
地震のシーンはもちろん、その後の連鎖的な火事の描き方や、
スピード感のある衝突事故の描き方は、かなり訴えかけてくるものがありました。
あと、全体的に、おもしろいのですが、なんか変です。
このタイミングでこのBGM使うかぁ~~と思うようなチョイスや、
子役の演技がかなり雑なのが所々シュール。
弱気になっている女性に対し、「しっかりしろ!」という意味を込めて
ビンタするシーンがあるのですが、その時の顔が妙に真顔で
笑わざるを得なかったり、
おばあちゃんが亡くなったのに、これっぽっちも悲しくなさそうに、
「おばあちゃん死んだよー」と主人公に報告するシーンは本当に雑!
あと、一番ツッコミどころがあったのは、
千葉真一が演じる主人公が、閉じ込められた密室で、
鍵がかかった扉を開けるシーン。
プロパンガスを開放し、扉を爆破しようとするのですが、
爆発に巻き込まれないように、金庫の中に入って、
外からガスに向かってライターを投げ入れるのですが、
どう考えても金庫の中でも爆発するとしか思えない・・・
そんなツッコミどころを抜きにしても、
けっこうおもしろい作品でした。
Wikipediaによると、現在ソフト化もされていない作品で、
2013年に秋葉原のUDXシアターで1度だけ上映されただけであるとのこと。
つまり、劇場公開は今回が2回目と思われます。
この作品が見れただけでも、来た甲斐があったというものです。
『ガンヘッド』を見に来たはずが、
まさかの同時上映にやられました。
そして肝心の3本目、
『ガンヘッド』なわけですが・・・
面白いかというと・・・
うーん ・・・
しかし、妙に心に残る作品。
色んな言語が飛び交ううえに、なんだかよくわからないストーリー。
しかも、舞台は屋内のみ。更に、ガンヘッドはロボットというより重機。
めちゃくちゃおもしろいというわけではないけれど、
妙に見ごたえはある作品。
なんでしょうか、こう、
ダサさを包み隠さない、ジャンクな感じを前面に押し出した演出で、
一周回って、妙に入れ込んでしまったり、応援したくなってしまう感じのある、
そんな感じの如何にもカルトムービーという感じの映画でした。
それだけに、今回の上映にこれだけの人が集まっていることにも納得しました。
そして何よりも、この作品を「劇場で見ることができた」
ということが何よりも収穫だと思います。
特撮美術セットの美しさや、生き生きとしたロボットの動きを
大スクリーンで見られてよかったです。
ロビー展もガンヘッド愛に溢れており、
なかなか楽しかったです。
あと、先着20名の「知性地雷」フィギュアを頂きました。
とてもよい記念になりました。