今さら語りたい「おねがい☆ティーチャー」
すっかりブログをサボってしまい、気付けば一ヵ月が過ぎていた。
月1でもいいから更新しようと思い立ち、はてなブログのトップを見ると
今週のお題「思い出の先生」 というのがあった。
たまにはお題に沿って書いてみようと思ったが、
思い出の先生、というと、いなかったわけではないけれども、
なんか色々と個人情報を書いてしまいそうな話や、
暗い話ばかり思い浮かぶので、どうしたものかと悩んでいたところ、
家の本棚に並んだ一つのDVDが目に入った。
あぁ~、そうだ。
実際の先生の話は置いてといて、「おねてぃ」の話をしよう。
まず、「おねてぃ」を知らない人のためにWikiを引用しよう。
おねがい☆ティーチャー』は、日本のテレビアニメ作品、およびそれを原作とする漫画・小説である。テレビアニメは2002年1月10日から3月28日にかけて、WOWOWのノンスクランブル帯にて放送された。略称は「おねてぃ」。
もう13年も前のことになるが、
2002年、当時僕は小学5年生だった。
今でこそ、いい年をしてアニメに夢中になっている大人になってしまったが、
自分がオタクの道へと傾き始めたのはまさにこの頃だったように思う。
この頃、ちょうどラブコメ漫画が流行っていた時期で、
まわりの友人に隠れて、毎週熱心にジャンプの『いちご100%』や、
マガジンの『ラブひな』を読んでいた。
まわりの友人がモー娘。などのハロプロアイドルにハマっていく中、
僕はどんどん漫画やアニメのキャラクターに夢中になっていき、
オタク沼に溺れはじめていたのだった。
しかし、そんな僕をギリギリのところでとどめていたのが、
「田舎」という存在であった。
当時、僕は秋田県のド田舎に住んでいた。
小学生が自力で行ける距離にあった本屋は1軒だけだったし、
テレビもテレ東やTBSが映らなかったので、
漫画やアニメが見たくても、なかなか見れない環境下にあったのだ。
しかし、うちにはひとつだけ大きな強みがあった。
それはWOWOWである。
父が映画好きだったので、うちはかなり早い段階からWOWOWと契約していた。
アンテナに雪が積もると見れなくなることもあったが、
田舎住まいの僕にとって、これは大きな心の支えとなった。
WOWOWは今も昔も、視聴者収入で成り立っているということもあり、
お金を払ってでも見たい!と思えるようなコンテンツの提供に定評がある。
その当時、WOWOWは「カウボーイビバップ」のヒットに代表される
コアな層に向けたハイクオリティアニメを数多く放送していた。
最近では地上波との立場が逆転し、ほとんどアニメはやっていないが、
2000年代初頭のWOWOWは本当にアニメが強かったのだ。
この辺については WOWOWアニメ - Wikipedia を参照してほしい。
とはいえ、小学5年生の僕にそれを堂々と見る勇気はまだなかった。
正直な話、まだどこか心のなかで、「アニメを見ることは恥ずかしいこと」、
という気持ちがあったのだ。
しかし、番組表の新番組欄に載っていた
「おねてぃ」の絵に僕は衝撃を受けた。
その当時、これだけ絵のクオリティが高いアニメはなかなか無かった。
しかも、タイトルが「おねがい☆ティーチャー」である。
思春期男子の妄想を膨らませるには充分すぎるタイトルだ。
見たいという気持ちを抑えきれず、
なんとかこっそり見ることはできないかと思案した。
しかし、WOWOWが映るのは家の居間にあるテレビのみ。
それなのに、放送時間は18:30~と晩御飯時真っ盛りであった。
そのため、初回の放送は見事に見逃したわけであるが、
僕はあきらめてはいなかった。
そう、深夜に再放送があったのだ。
日付が変わり、家族が寝静まりかえった頃、
ぼくはこそこそと部屋を出て居間のテレビを点けた。
イヤホンもヘッドホンも持っていなかったので、
音量は聞こえる限界まで絞ったうえで、
テレビに近づきながら、ジンマリと見た。
第1話「教えてティーチャー」
正直、先生との恋愛ものが織りなす禁断の恋物語、
それぐらいの想定で見始めたのだが、テレビに映ったのは
宇宙船だった
え・・・?と疑問に思ったのも束の間、
湖のほとりで星を見ていた主人公のすぐ側に、
その宇宙船が降りてきたのだ。
そして、湖畔に現われる一人の女性。
戸惑う主人公。
そんな中、OPテーマ『Shooting Star』が流れる。
そんなわけで、この『おねがい☆ティーチャー』は
単なる教師との恋愛ものではなく、
辺境惑星の駐在監視員として、地球に赴任した宇宙人・風見みずほと、
その秘密を知ってしまった高校生、草薙桂がその秘密を守るために、
なりゆきで結婚してしまう話なのだ。
普通に考えたら、高校生だから結婚とかできるわけないのだが、
この主人公、桂くんも実は色々な秘密があり、
結婚が出来てしまうのである。
地球人と宇宙人というのは言うまでもないが、
年齢や先生と生徒という関係、
周りには秘密をばらしてはいけないという束縛、
そういった「すれ違い」と向き合っていく
ラブコメディなのである。
「おねてぃ」が僕を夢中にさせたのには、
他にも理由があった。
まず、舞台が田舎というところだ。
前述したとおり、僕もかなりの田舎に住んでいたので、
作品の世界観がどこか、自分が今暮らしている世界と
地続きになっているような気がしたのだ。
また、その風景の一つ一つの美しさも感服せざるをえない。
そして、I've sound と折戸伸二という豪華タッグによる楽曲も素晴らしかった。
ストーリー・楽曲・世界観が見事なバランスで構成されている作品なので、
どこか1話を切り取って見ても、繰り返し見れてしまうほどに
作りこまれていた作品であったので、
本編とは別にミュージッククリップ集まで作られた。
この「snow angel」という曲のギターソロが
めちゃくちゃかっこいい。
また、同じ舞台で巻き起こる別のストーリーを描いた
続編『おねがい☆ツインズ』も作られた。
実は、一番の推しキャラはツインズの深衣奈だったりする。
あまりにおねがいシリーズにハマりすぎたために、
アニメが終わってから数年後経っていたのにもかかわらず、
大学受験の時、信州大学を受けようと思ったのもいい思い出である。
(「なんで秋田と同じぐらい雪深い長野に行くんだよ」と親に止められたが)
そんな「おねてぃ」であるが、
3年ほど前に行われた10周年イベントでも、
かなりの賑わいを見せていたので、
いまだに根強いファンがいる作品であることを実感した。
ぼくは世代的にギリギリのところなので、
周りでは見ていた人が少ないので、
もし、この記事を読んでいる人のなかに
「おねがい」シリーズについてアツく語れる人がいたら、
Twitterとかでもいいので、是非とも絡んでいただきたい。
語りたいことはまだまだたくさんあるが、
なんだかとりとめがない感じになってきつつあるので、
いったん、この辺で終わりにしようと思う。
あぁ、いつか長野県に行きたい・・・